落ち着いた雰囲気の和室があったとします。
美しい庭に面し、立派な床の間がしつらえてあります。
でも、そこに掲げられてるのが、派手な色づかいの抽象画だったとしたら、あなたはどう思われますか?
何となく居心地が悪く、「せっかくの雰囲気がぶち壊しだ」と思うのではないでしょうか。
実際にはこんな極端な例はないでしょうが、会社の応接室等で「どうしてこの絵画を飾っているのか」と違和感をおぼえる例は珍しくありません。単に「高名な画家が描いた高価な絵画」という理由だけで飾ってあったりします。
来客に自らのステータスを誇示するのが目的なら、それもいいでしょう。しかし、応接室が、大切なお客様をお迎えし、時に重要な交渉も行われる場であることを考えると「果たして“場の目的”にかなった環境を、この絵画はつくり出しているだろうか」と首をかしげるケースがあります。